公衆栄養学 1

1 公衆栄養の目的は,地域住民のQOLの向上を図ることである.
2 公衆栄養活動は,生態系全体を考慮した活動が必要である.
3 コミュニティ・オーガニゼーションとは,「地域住民が従来,個人で取り組んでいた健康に関する問題を,コミュニティで取り組むことで解決する」という考え方である.
4 ソーシャルキャピタルが高い地域は,住民の健康度が低いと言われている.
5 海軍軍医の森林太郎(森 鴎外)は1884年,脚気予防のため軍艦乗務員の食事を見直し,普段の食事内容を白米から米麦の混合食にしたところ脚気患者は減少した.
6 鈴木梅太郎は,米ぬかから脚気に有効なオリザニン(ビタミンB1)を発見した.
7 研究と栄養思想の普及のため高木兼寛は,1914年に私設の栄養研究所を,1924年には栄養学校を設立した.
8 1947年に栄養士法が公布され,管理栄養士制度が創設された.
9 1930年代に入ると,栄養指導車(キッチンカー)が日本各地を巡回して栄養改善活動に貢献した.
10 公衆栄養活動は,PDCAサイクルの流れに沿って展開される.
11 ヘルスプロモーションとは,「人々が自己の健康をコントロールし,改善することができるようにする」プロセスである.
12 ヘルスプロモーションの目的は,QOL(生活の質)の向上である.
13 エンパワーメントとは,人々や組織,コミュニティが,自分たちの生活をコントロールする能力を獲得するプロセスである.
14 エンパワーメントが高まると,ソーシャルキャピタルが育ち,地域における主体的な組織活動の促進に結び付く.
15 リハビリテーションは,予防医学における一次予防である.
16 疾病の早期発見,早期治療は,予防医学における二次予防である.
17 予防接種は,予防医学における三次予防である.
18 ポピュレーションアプローチとは,対象集団全体を好ましい方向に移動させる方法である.
19 ハイリスクアプローチとは,疾病を発生する高いリスクをもった者に対象を絞り込んだ方法である.
20 ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチは,別々に取り組むことが重要である.
21 日本では近年,子どもの貧困が問題になっている.貧困状態にある子供たちのために「こども食堂」が各地域で開設された.
22 現在の日本では,身体状況や生活状況の変化によって高齢者の低栄養が問題になっている.